No.56 中小製造業の社長が顧客ニーズを把握するときの注意点とは?

2019.10.1

あなたは、お客様の本当の心の声を
引き出していますか?

顧客ニーズを客観的に把握するために
一番良いのは、お客様に直接聞くことです。

それでは、お客様に
“顧客ニーズは何ですか?”
と聞いて、価値ある答えが返ってくるか、
というと、到底返ってきません。

つまり、お客様に直接聞くにしても、
何らかの注意点がある、
ということですね。

どんなことに注意するのかというと、
以下の2点です。

(1)本当のことを言わないことがある
(2)表現する言葉を持っていないことがある

まずは、(1)本当のことを言わない
ことがある、について。

例えば、こんなシーンを想像してみて
ください。

あなたは、ある開発者とお話ししています。
あなたの目の前に開発者がいて、
その開発者が、
試作品を取り出して、
目を輝かせながら、
機能の説明をし、
開発の苦労を語っています。

“いや~、ここがこんな風に
滑らかに動くんですよ~“

“この点は寝てるときにパッと
思いついて、飛び起きて、
すぐに実験しちゃいましたよ“

“ここの形を出すのが苦労しましてね~、
こんな風に作ったんです“

開発者は、一通り説明を終えた後、
祈るような目で、聞いてきました。

“こんな商品、良いと思いませんか?”

あなただったら、どう答えますか?

“は、はい。
良いと思います”

と、答えちゃいますよね。

こういう状況で、
開発者を前にして、
“No”とはなかなか言えません。

つまり、人は、本当のことを言わない、
ことがあるんです。

特に、本人が話している前では、
なおさら本当のことが言えません。

それを認識しないでいると、
先ほどの開発者は、
“潜在顧客に直接聞いたら、
みんな欲しいっていうんです“
となって、
“これは顧客ニーズがある”
と思い込んで、
“よし、こいつは売れる”
となっちゃいますね。

人は、本当のことを言わないことがある、
ということを認識しないと
イケませんね。

それでは、どうするか?

それは、お客様が、なるべく、
“No”と言えるように案内することですね。
つまり、“No”と言ってもらうように
することです。

ほとんどのお客様は、本当は
“No”と言いたいんです。
なので、自然に、“No”と言える
ようにしてあげてください。
そうすれば、ほとんどのお客様は
“No”と言います。

しかし、本当に“欲しい”と思ってる
お客様はどうするでしょうか?
どんなに“No”を案内されても、
それを越えて、“Yes”と言ってきます。
そうなると、これって、
腹の底からの“Yes”である可能性が
高くなってきます。

つまり、重要なのは、
表面的な“Yes”ではなく、
腹の底からの“Yes”なんですね。

こういう魂の“Yes”があるかどうか、
これを見極めることが重要ですね。

長くなりそうなので、
続きは、また次回。

あなたは、顧客の魂のYesを
引き出してますか?

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●●今週の深海奥義●●

・表層のYesは要らない。
魂のYesを引き出そう!

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ネオフライトクリエイションズ
宮川 壮輔

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