代表経営コンサルタント 宮川 壮輔
“半導体不足とかいろいろあるけど、今後どうしていけば良いんだろう?”
“エネルギー価格や物価が高騰して原価が上がってるのが心配”
今回は、そんな中小製造業の社長のための
お話しです。
ものづくり系の中小製造業は、
今、かなり大変なときですね。
半導体不足による自動車生産台数の減少
によって、市場全体が縮小してます。
なので、売上が減少している企業も
多いでしょう。
さらには、エネルギー価格の上昇によって、
原価が上がってますね。
そうなると、粗利率がかなり低下している、
なんて企業も多いでしょう。
この状況下で今後の戦略を
どうすれば良いんでしょうか?
もちろん、細かいことを言えば、
会社ごとに違いますよね。
ただし、チェック項目としては、
ある程度、共通しているものも
あるでしょう。
ですので、チェック項目として
考えてみましょう。
まずは、キャッシュです。
キャッシュがある程度確保できて
いるならここはクリアです。
でも、収益が悪化していたので、
コロナ融資によってキャッシュを
確保していたんだけど、
それもほとんど使い果たしました、
っていう会社は要注意ですね。
現在は、確かに、コロナ禍からの回復基調に
ありますし、半導体不足も解消が予想され、
大手自動車メーカーの生産台数も
増産予定となっています。
しかし、だからと言って中小製造業の
各会社の状況が、今年度すぐに
コロナ前に回復するか、というと厳しいですよね。
経済がこのまま順調にコロナからの
回復に入ったとしても、
中小製造業各社の収益が回復するのは、
今期や来期ではなく、
来々期くらいからじゃないでしょうかね。
そうすると、キャッシュが厳しい会社は、
今から備えておく必要があります。
コロナ融資だったら、コロナ借換保証制度を
使って、借換して据置期間をなるべく
長く設定したい。
状況によっては、新規融資やリスケも
ありですね。
ただし、最も重要なのは、
キャッシュを確保した上で、
実際に改善活動を実施することです。
次のチェック項目は、
経費削減策の創出と実施です。
今まではなんとなく
“経費削減を進めないと”
と思っていたかもしれませんが、
今後はギアを2つ3つ上げて取り組む
必要があります。
経費削減というのは、
会計科目から何%減というものでは
ありません。
社内の仕組みを変更することです。
そのためには創造力が必要です。
今まで二の足を踏んでいた領域に対して、
覚悟を決めて進めて下さい。
最後のチェック項目は、
工場や機械の稼働率に
余裕があるかどうかです。
余裕がある場合は、
売上増加策を実行してください。
ここを苦手とするものづくり中小製造業は
非常に多いですが、
ここでも覚悟を決めないといけません。
厳しいのは百も承知。
紹介、WEB、展示会など、
新規開拓営業を進めましょう。
一方、稼働率に余裕がない場合、
生産性の向上ですね。
ボトルネックとなる工程を見つけて、
そこを改善していきましょう。
このように、まずはキャッシュを確保して、
それとともに、経費削減策、売上増加策、
生産性向上策を状況に応じて
優先順位を決めて進めていくことが
非常に重要ですね。
あなたは、優先順位をしっかり決めて対応してますか?
続きはまた次回。
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●●今週の深海奥義●●
・優先順位を決めよう!
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