2023年の中小製造業の社長がここ1~2年で優先すべきこととは?

2023.8.22

代表経営コンサルタント 宮川 壮輔

“コロナ禍の影響からまだ回復する気配がないけどどうすればいい?”

“エネルギー価格や人件費負担が重たくなってきてるけど大丈夫か?”

今回は、そんな中小製造業の社長のための
お話しです。

現在、多くの中小製造業は、
本当に大変な状態となっています。
コロナ禍の影響による売上減が
なかなか元に戻らないとか、
価格高騰により原価が上昇して
利益率が低下しているなど、
いろんな状況が重なっています。

自動車生産台数は
増加予定ではあるものの、
中小製造業に売上や利益として
還元される会計年度は、
おそらく1~3年先になるでしょう。

それまでにやっておくべきことは
どんなことでしょうか?
事業継続を最優先に考えて、
以下のことを検討してください。

(1)資金調達
(2)値上げ
(3)コストカット
(4)売上増

まずは、(1)資金調達ですね。
キャッシュが無いと、
ここ数年はかなり厳しくなります。
コロナ融資で借りられる場合は、
なるべく借り入れしておきましょう。
現在、コロナ融資の受け付けが、
2023年9月末までと延長されています。

もうすぐですので、
キャッシュが不安な場合は、
最優先で取り組むべきですね。

それから、すでに借りているコロナ融資
については、借換を検討して下さい。

コロナ借換保証制度ですね。
増額借換は難しいかもしれませんが、
同額借換ならイケる可能性は
高いでしょう。
同額借換で数年間の据置期間が
認められれば、ここ数年の
厳しい時期に元本返済負担が
激減します。

コロナ融資とコロナ借換保証によって、
ここ1~3年分のキャッシュが回るように
最優先で動いた方が良いですね。


それから、(2)値上げです。
平時であれば、なかなか値上げは
言いにくいかもしれません。
しかし、今は社会情勢が厳しいことが
周知ですので、値上げ交渉をする
チャンスです。
値上げ交渉するためには、
覚悟と準備が必要です。

準備としては、個別原価計算による
見積精度の向上が必要ですね。
今までは、エイヤーでやっていた
原価計算の精度を上げましょう。
そして、交渉用の資料として、
個別原価計算に基づく、
見積明細資料を作成してください。
この資料を元にして、
赤字の製品から優先的に
値上げ交渉していきましょう。

そして、(3)コストカット。
コストカットの内容は、
会社によって違いますよね。
ただし、重要な点としては、
“事業継続を最優先&スピード”
ということですね。
もし、会社を縮小すべきだとしたら、
すぐに動いた方が良いですね。

機械や土地・建物の売却など、
必要ならすぐに取りかかった方が
良いでしょう。
もちろん、人員カットについても、
最後の最後と言えど、
必要なら進めないといけません。

最後に、(4)売上増。
これも、会社によって
やり方等は異なってきますね。
でも、基本的には、
既存顧客と近いところから
攻めていってください。

既存顧客からの既存製品の
数量アップとか、
既存顧客からの新規受注とか、
既存顧客からの紹介などから
進めていくと良いでしょう。


以上のように、中小製造業にとっては、
この1~3年くらい厳しい状況が
続く可能性がありますので、
資金調達から売上増まで、
事業継続&スピードで進めていって下さい。


あなたは、事業継続&スピードを意識していますか?


続きはまた次回。

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●●今週の深海奥義●●

・事業継続&スピード!

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