代表経営コンサルタント 宮川 壮輔
“ウチの社員はなかなか自律的に動かない”
“組織を効果的に動かすにはどうすればいい?”
今回は、そんな中小製造業の社長のための
お話しです。
ここでは、何度もお話ししていますが、
中小製造業が発展していくためには、
社長が組織作りにしっかりと向き合うことが
重要です。
組織作りに向き合うといっても、
何をどうすればいいのか、
よく分かりませんよね。
まずは、イメージを明確にしましょう。
現状でも組織図がある会社は
多いでしょう。
でも、形式上の組織図はあったとしても、
実際は組織図の通りに機能していない、
なんてことも多いですよね。
例えば、社長をトップにして、
そこから線が各部長に引かれていて、
各部長から各課長へ、
それから各課員へと線が繋がっている。
組織図はそうなっているんだけど、
実際は、社長が課長や課員に
指示を出したり、進捗確認したり
していることも多いでしょう。
実は、組織を機能させるための
重要なポイントは次のとおりです。
●管理職を機能させろ
中小製造業の社長は、
“管理職が育たない”とか、
“管理職が部下を育てない”
などと、思っているケースが
少なくありませんよね。
中小製造業で組織を機能させるには、
管理職を機能させることが
不可欠です。
では、どうすれば管理職を機能させられるのでしょうか?
以下のとおり進めてください。
(1)本気の理念を作る
(2)会社の目標を作る
(3)管理職の要件を作る
(4)管理職に理念と要件を理解してもらう
(5)管理職の教育制度を作る
まずは、(1)本気の理念を作るについて。
これは、以前から結構言ってますよね。
まずは、社長が、会社のゴールを
本気で作ってください。
これがないと、“管理職にどうなって欲しい”
ということが、明確になりません。
ぜひ、気合いを入れて理念を作って
みてください。
そして、(2)会社の目標を作るについて。
本気の理念を作ったら、
その理念に向かっていくための
途中段階の状態を明確にしてください。
途中段階の状態というのが、
目標ということになります。
数字目標と状態の目標を
明確にすることが重要です。
次に、(3)管理職の要件を作るについて。
理念と目標が決まったら、
管理職の要件を明確に言語化してください。
つまり、“管理職はこうなってください”
ということを明確にするということ。
目標を達成して理念に向かうためには、
管理職としてこういうスキルやこういう考え方を
身につけて欲しいということを
言語化しましょう。
次いで、(4)管理職に理念と要件を理解してもらうについて。
理念と目標と要件を明確にしたら、
それを管理職に徹底的に理解してもらう場を
作ってください。
特に、理念を理解してもうらことが重要です。
社長の考え方やゴールを
社長に変わって部下に話せるようになるほど、
徹底的に理解してもらうようにしてください。
そして、会社が管理職として求める要件を
理解してもらうようにしてください。
最後に、(5)管理職の教育制度を作るについて。
会社が管理職の要件を決めたとしても、
管理職本人にとっては、
どうやって身につければいいのか分からない、
なんてことも多いでしょう。
特に、“部下を育てる”というのは、
社長も苦手なように、管理職本人も苦手な
ケースが多いはず。
社長が、いつも
“もっと部下を育てろ”
と口で言っても、管理職本人だって
どうやっていいかよく分からないわけです。
ですので、管理職が要件に沿って成長できる
ように、教育制度を作ってください。
最初のうちは、
外部の研修を利用しても良いでしょうし、
コンサルタントを利用しても良いでしょう。
どちらにしても、教育する機会を与えて
あげないと、自力で成長するのは、
難しいことも多いです。
したがって、管理職を育てるための
教育の仕組みを作ってください。
このようにして、管理職を、
社長の右腕となるような
コア人材に成長させる人為的な仕組みを
作ることが、組織を機能させるうえで
非常に重要となります。
あなたは、管理職を成長させる人為的な仕組みを作っていますか?
それでは、また次回。
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●●今週の深海奥義●●
・成長の人為的な仕組みを作れ!
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