“どんどん売上が下がってる”
“これから売上を上げていきたい”
今回は、そんな中小製造業の社長のための
お話しです。
コロナ禍から回復傾向に入り、
売上が戻って来たという会社も
多いでしょう。
その一方で、
コロナ禍明けには回復基調にあったものの、
今は少しずつ売上が減ってきている、
という会社もあるでしょう。
これから売上アップを図っていきたい、
という場面ですね。
その場合、どのように進めていけば
いいのでしょうか?
まずは、現状の把握ですね。
売上が減ってきたというのは、
どの要素が減ってきたのでしょうか?
客数ですか?
問い合わせ数ですか?
HPの訪問数ですか?
「売上」という結果だけを見ると、
現状を正確に把握することが
難しいです。
そうなると、効果的な手立てを
打つことができません。
客観的に現状を把握する必要があり、
課題を創造して、
その課題を解消するための手立てを打つ、
というのが売上アップの基本です。
そのための第一歩は、
売上を要素分解した式を作ることです。
この式は、業界によっても、
営業スタイルや販促施策によっても
違ってきますので、
会社ごとにそれぞれ異なってきます。
しかし、基本の式はこちらですね。
・売上=客数×客単価
多くの場合、この式から深掘りすれば、
適切な売上式を立てることができます。
ただし、これだけですと、
まだちょっと浅いですね。
特に、“客数”を深掘りすることが
必要なケースが多いです。
“客数”をさらに要素分解してみてください。
そのためには、成約や依頼に至るまでの
時間軸を意識してください。
顧客は、どのように貴社にアプローチして、
成約や依頼に至るのでしょうか?
それを時間軸に沿ってステップごとに
分解してください。
例えば、HPからの問い合わせに
対応するという場合、
以下のステップになることが多いですね。
(1)HP訪問
↓
(2)問い合わせ
↓
(3)商談
↓
(4)成約
このうち、(4)成約の数が、
“客数”ということになります。
注目すべきは、
各ステップの数の増減と、
各ステップ間の移行率の増減です。
各ステップの数というのは、
それぞれの単純な数です。
まずは、各ステップの数を客観的に
集計してください。
もし、すぐに出せないなら、
“仮説”として頂いてOKです。
次に、移行率を出してください。
各ステップ間の移行率というのは、
割り算ですね。
例えば、(1)から(2)への移行率は、
問い合わせ率ということになり、
以下の式で表せます。
問い合わせ率=問い合わせ数/HP訪問数
このように、各ステップ間の移行率を、
・問い合わせ率、
・商談率
・成約率
として算出してください。
これら、各ステップの数と、
各ステップ間の移行率の増減を
比較して、最も減少しているところや、
売上アップに寄与するところを
ピックアップしてください。
そして、そのピックアップした要素を
改善するための手立てを創造して、
実行してください。
例えば、(1)HP訪問数が減少している、
と判断したのであれば、
訪問数アップの施策が
売上アップに最も寄与します。
また、例えば、成約率が極端に低い、
と判断したのであれば、
成約率アップの施策が重要
ということですね。
成約率アップのためには、
プレゼン資料の改善、
プレゼンストーリーの改善、
トークスクリプトの改善、
クロージング力の教育などが
挙げられますね。
このように、売上アップというときは、
要素分解して売上式を作って、
最も重要な要素にロックオンして、
改善策を実施することが、
最も効果的になります。
あなたは、売上を要素分解して重要な要素に集中して改善策を実施していますか?
それでは、また次回。
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●●今週の深海奥義●●
・売上の要素分解と集中実施!
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代表経営コンサルタント 宮川 壮輔
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