あなたは、資金管理の
能力を鍛えていますか?
これからの中小製造業は、
利益を上げて資金を増やす、
という管理の仕組みを作ることが
重要になってきます。
中小製造業の社長の中には、
会計や資金のことが苦手という方が
少なくありません。
確かに、自社しか作れないような、
圧倒的なオンリーワン製品を扱ってる場合、
社長が会計や資金のことを管理しなくても、
回していけるケースもありますね。
市場でその製品しか無いわけですから、
利益率も高いし営業費用も相対的に
少なくて済みますからね。
しかし、多くの一般的な企業では、
そのようなオンリーワン製品というよりも、
同一市場の中で競合と
競い合っているわけで、
そういう企業だと、
これからは、会計や資金が苦手とは
言ってられません。
特に資金管理に関しては、
経理任せにせず、社長も積極的に
係わるべきです。
経営改善コンサルの現場では、
私は、以下の3つの体制作りを
考えます。
(1)現在と将来の資金の帳簿を作る
(2)定期的に共有し合う
(3)考える
まずは、(1)現在と将来の資金の
帳簿を作る、について。
資金が不足しがちの企業で
私が業務改善のサポートを行う場合、
まっ先に着手するものの1つです。
ここでの帳簿とは、いわゆる
“資金繰り予定表”です。
資金繰り表は作成していても、
資金繰り予定表まで
作成している企業は
意外と少ないですね。
でも、資金繰り予定表は、
意外と簡単に作れます。
売上の予測は立てないとイケませんが、
それさえできれば、意外と作れます。
ここで重要なのは、
正確性に過度にこだわらないことです。
そもそも予定表なので、1円単位まで
びっちり合うことはありません。
それよりも、どういう計算式で、
売掛金や買掛金を増減させているか、
というメカニズムを把握しておく方が
重要です。
それから、(2)定期的に共有し合うについて。
資金繰り予定表の将来数字について、
社長1人だけで抱えるというのは、
あまり得策ではありません。
必ず複数の人と共有しましょう。
役員会議や経営会議などで、
資金管理を毎回議題にした方が
良いですね。
例えば、売掛金の回収強化と言っても、
社長から単に営業部長に命令するより、
営業部長にも資金管理について
共有する方が効果的です。
1ヶ月に1回の会議などのように
定期的に共有するようにしましょう。
そして、(3)考えるについて。
最初のうちは難しいかもしれません。
しかし、将来的に資金を何に使って
そのためにどうやって調達するか
について定期的に考えていくと、
資金の流れやコントロールについて
少しずつ分かってきます。
それが、貸借対照表(BS)を見る
活きた力となります。
そのようにして、
利益を上げて資金を増やす
という社長の意識や能力を
少しずつ鍛えていき、
それが会社としての仕組み作りの
根幹となっていきます。
あなたは、資金管理の
能力を鍛えていますか?
続きはまた次回。
━━━━━━━━━━━━━━━
●●今週の深海奥義●●
・資金管理の能力を磨け!
━━━━━━━━━━━━━━━
これからの製造業社長には深い思考が必要です。
経営やマーケティングに役立つノウハウを毎週火曜日にお送りします。
ぜひ、ご登録下さい。