低収益の中小製造業が高収益10億円企業を目指すにはどうすればいいか?

2024.1.9

代表経営コンサルタント 宮川 壮輔

“ウチは利益率が低いんだよな”

“価格競争が激しいからな”

今回は、そんな中小製造業の社長のための
お話しです。

低収益な中小製造業が、
高収益10億円企業になるには
どうすれば良いのでしょうか?

まずは、高収益な企業のメカニズムを
知る必要があります。
高収益であるということは、
価格決定権が自社にあるということ
であり、なぜ自社にあるかというと、
競合他社には無い“違い”がある
からであって、かつその違いが、
顧客が選ぶ理由になっているからです。

つまり、高収益10億円企業になるには、
競合他社には無い“違い”を創造する、
ということが重要になってきます。

まずはこの点を認識してください。

その上で、以下の5ステップで
改革を進めていってください。

(1)本気の理念を作る
(2)理念浸透施策を継続実施する
(3)強みを深掘りする
(4)“違い”を決める
(5)“違い”を蓄積する


まずは、(1)本気の理念を作るについて。
競合他社との“違い”を創造する、
ということは、そんなに簡単ではありません。
競合他社がやってないことなわけですから、
新しいことに取り組むことが必要になります。
新しいことというのは、
どこにも正解はありません。
学校の試験とは違って、
そもそも正解があるかどうかすら分からないし、
正解があるとしても
何が正解かは事前には分かりません。

ときには、成果が出なくて苦しい時期も
あるでしょう。
不安になることもあるでしょう。
それでも、自分が選んだ道を
突き進んで正解にする必要があります。
そのためには、強い意志が必要です。

超天才社長なら自分だけでアイデアを
生み出して、高収益な事業を作っていく
ことも可能でしょう。
しかし、そんな超天才社長は一握り。
ただでさえ、今まで低収益な事業に
なっているわけですから、
社長1人の才能や能力に頼っても
高収益10億円企業になるのは、
難しいです。

そのため、自分が選んだ道を正解に
するような組織としての企業文化が
必要になります。

社長1人だけでなく、
組織として新たなことに挑戦する、
ということです。

そのためには、新しいことに挑戦する、
という覚悟や決意を表明するような
本気の理念が重要になってきます。


次に、(2)理念浸透施策を継続実施するについて。

理念というのは、作るだけでは
機能しません。
しっかり機能させて組織文化とするには、
日々の浸透施策の実施が必要です。

クレドを作るなどもあるでしょうし、
理念について話しをする
定期的な場を作ったり、
理念に基づく人事評価制度を
作るなどもあるでしょう。
これらの施策はやってみないと
分からないことも多いので、
実践と改善を繰り返していってください。
そして、社員1人1人に理念を浸透させて
いってください。

次に、(3)強みを深掘りするについて。
これは、理念作り・浸透と並行して
実施することもできます。
“違い”を創造する上では、
自社の強みの認識は不可欠です。

ただし、ここでの強みというのは、
世界中で唯一絶対といった
レベルまでは、必要ありません。
もちろん、それに超したことはありませんが、
60点合格くらいで考えてください。

さらに、(4)“違い”を決めるについて。
認識した自社の強みの中から、
これを“違い”として育てて行こう、
というものを決定してください。
繰り返しになりますが、
現時点では60点くらいでもOKです。

最後に、(5)“違い”を蓄積するについて。
“違い”を決めたら、
その“違い”をどんどん実践して、
経験やノウハウを積み重ねてください。

今はまだ60点だとしても、
積み重ねることによって、
70点、80点とレベルが上がっていきます。
そうすると、誰も到達していない深さに
潜ることができます。
ここでの期間は、2~3年は覚悟した
方が良いでしょう。

このようにして、競合他社との“違い”を
社員を含めた企業文化のもとで
創造していってください。
“違い”を創造するということが
当然のこととして組織に根付いてくれば、
社長1人では困難だったことも
組織で乗り越えることができます。


あなたは、“違い”を創造する企業文化を作っていますか?


それでは、また次回。

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●●今週の深海奥義●●

・違いの企業文化を作れ!

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