貴社の新製品の独創差異は、
顧客に熱望されてますか?
新製品のアピールポイントを作るときには、
以下の2点が重要でしたね。
(1)競合製品のいない領域
(2)自社製品の差異が熱望される領域
前回、(1)についてお話ししましたので、
今回は、
(2)自社製品の差異が熱望される領域
についてのお話しです。
新製品について、どんなに競合製品との
差異があったとしても、
それだけでは不十分ですね。
顧客が欲している差異じゃないと、
アピールするには弱すぎます。
さらに、顧客が欲しているくらいのレベル
でも、アピール力はちょっと弱いですね。
つまり、顧客が本当に欲しいと思うような、
顧客が熱望しているくらいのレベル感が
欲しいですよね。
例えば、こんなケースを想定してみます。
差異としては、
“リサイクル紙を原料とした
再生可能な製品“
だとしましょうか。
もちろん、他社製品には、
リサイクル紙を原料としたものはない、
という状況です。
その上で、そもそも、他社製品として、
リサイクル紙は使ってないけれども、
再生可能なものはあるんでしょうか?
ここも重要なポイントですが、
これも他社製品には無い特徴だった
としましょう。
そうなると、確かに、
“リサイクル紙を原料とした再生可能な製品“
という点は、この新製品の差異と言えます。
だったとして、
“これは、リサイクル紙を原料とした
再生可能な製品なんです“
と言ったとして、どうでしょうか?
顧客はそれを熱望していますでしょうか?
そもそも、その顧客は、
エコを熱望していますか?
多くの場合、エコというのは幻想です。
エコは、顧客が新製品の採用を決める
ための、ど真ん中にはなりません。
エコの前に、その新製品の本質的な性能が、
非エコ製品の性能よりも勝っていますか?
少なくとも、同等以上でないと厳しいですね。
顧客が、利益率の低い業界の企業であって、
経済的合理性を重視するのであれば、
今までより料金も上がり、性能も同等以下
であれば、貴社の新製品の差異を
その顧客は熱望していません。
その場合、想定する顧客を変えるか、
アピールする差異を変えるか、
ということになります。
想定する顧客を変えるということであれば、
多少高くてもエコ製品を熱望する
という顧客は、一体どんな顧客なのか、を
徹底的に考えて考えて考える必要があります。
例えば、一般消費者向けの商品を
販売している会社であって、
当該会社のエコ意識の高さが
一般消費者からの好感度アップにつながり、
その結果、当該会社の売上が上がる
というのなら、当該会社に対して、
その新製品の差異をアピールするのは、
あり得るでしょう。
もちろん、もっともっと熱望するような状況を
考える必要はありますが。
このように、新製品のアピールポイントを
作るときは、他社製品の特徴を引ききった
自社製品固有の差異と、
この差異が欲しくて欲しくてたまらないという
顧客を徹底的に考える必要があります。
あなたの新製品の差異を熱望する顧客は
誰ですか?
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●●今週の深海奥義●●
・新製品の独創差異を熱望する顧客を
徹底的に考えるべし!
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ネオフライトクリエイションズ
宮川 壮輔
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