中小製造業が売上アップのアイデア出しに詰まったときはどうすればいい?

2023.3.7

代表経営コンサルタント 宮川 壮輔

“売上アップのアイデア出しがうまくいかない”

“途中まで考えるとアイデアが止まってしまう”

今回は、このような中小製造業のためのお話しです。

売上アップのアイデア出しミーティングを
行うとき、最初に少しアイデアが
出るんだけど、すぐに行き詰まる
なんてことはありませんか?

そんなときは、以下の5点について
注意してください。

(1)売上を分解する
(2)数こそがすべて
(3)評価はあと
(4)何でもできる
(5)条件分岐を考える


まずは、(1)売上を分解するについて。
いきなり、“売上を上げる”と言われても、
現場レベルの打ち手が
とめどなくあふれてくる、
なんてことはないですよね。
“売上”と言われても、
解像度が低すぎるんです。
もっと現場レベルでできることに
落とし込まないと、なかなか
発想が広がりません。
ですので、まずは売上を分解してください。

客数×客単価=売上

これを基本にして、
自社に合った売上式を
作ってください。
例えば、客数は以下の式に
さらに分解できますね。

既存顧客数+新規顧客数-流出顧客数=客数

このように分解していって、
各要素ごとに検討していきましょう。
そうすれば、“売上を上げる”というより
現場のアイデアが出やすくなります。

次に、(2)数こそがすべてについて。
アイデアは数が勝負です。
“数こそが正義”だと思ってください。
実現可能性も効果も要りません。
なんでもアリです。
そのために、“質は問わない”と
宣言しておきましょう。

そして、(3)評価はあとについて。
アイデア出しの場面では、
評価はしないでください。
評価をすると、アイデアが止まります。
アイデア出しミーティングを行っていると、
よくこんな場面に遭遇します。

部下が発言すると、
上司が、“それは~だぞ”
と評価・コメントする。
そうすると、部下の発言が
みるみる減っていく。

アイデア出しに、正解も不正解も
ありません。
上司も部下もありません。
とにかく、出たアイデアについて、
評価はしないようにしてください。

さらに、(4)何でもできるについて。
“こんなことできっこないからなぁ”
などと考えていると、
アイデアは出にくくなります。
実現可能性なんて関係ありません。
魔法の杖を持っていると思って、
何でもアリにしてください。

冗談もウェルカムです。

最後に、(5)条件分岐を考えるについて。
これは思考テクニック的なお話しです。
ある条件が与えられると、
それで思考停止してしまうことがよくあります。
例えば、“樹脂加工の国内需要が減ったから”
と言われると、それ以上のアイデアって
出にくくなりますよね。
そんなときは、2つの方向性で考えましょう。

1つは、その条件を受け入れた上で
どうするかということ。

先ほどの例でいえば、
“樹脂加工の国内需要が減った上で、
その上で成果を上げるには
どうすればいいのか?“
を考えてください。

2つには、その条件を受け入れないために
どうすればいいかということ。

つまり、“樹脂加工の国内需要を
減らさないようにするにはどうすればいいか?“
ということです。
ある条件が出されると、
“それじゃ、無理だ”
みたいな空気が流れることがあります。
そんなときは、条件分岐のそれぞれについて、
並行して考えるというテクニックを
使うだけでも、アイデアの数を出しやすく
することができます。


このような5つの注意点を意識して、
アイデアをたくさん出してください。


あなたは、分解して数を出してますか?

続きはまた次回。

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●●今週の深海奥義●●

・分解して数を出そう!

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