代表経営コンサルタント 宮川 壮輔
“これから会社を大きくしていきたい”
“でも日々の業務に忙殺されてしまう”
今回は、こんな中小製造業の社長の
ためのお話しです。
中小製造業が大きく飛躍するためには、
社長が、会社の数字を認識・統制する
ことが不可欠です。
社長の中には、営業が得意で、
自ら営業マンとして売上を上げ、
売上高の数字を気にしている
というケースがありますね。
しかし、社長が気にすべき数字は、
売上高だけではありません。
しっかりと利益も把握すべきです。
しかも、各月の利益を、
各翌月には把握したい。
売上高は、個々の案件を積算していけば
出せますので、簡単に算出できます。
一方、利益を把握するには、
利益額を直接積算するわけでは
ありませんね。
経費を積算していって、
売上からマイナスする必要があります。
つまり、利益を把握するには、
各経費を把握する必要が
あるということです。
各経費を把握するためには、
各社員による手続きのもと、
経理の集計作業が必要になってきます。
ですので、売上を把握するより、
意外と大変なんですね。
これを毎月、
翌月に把握できるようにするためには、
社員の手続きの仕組みを作って、
経理の集計の仕組みを作って、
運用改善していく必要があります。
そして、このように売上と経費から
利益を毎月把握して統制していくのが
中小製造業の社長の重要な
仕事の1つです。
会社の数字を集計して
毎月把握して統制するためには、
会社の目標数値や行動計画を
作る時間と、その進捗状況を
毎月認識して共有する時間が
必要です。
そのためには、社長は、
プレイングマネージャーを
卒業しないとイケません。
会社を飛躍させたいという
中小製造業の社長は、
営業・開発・製造などの
自分の現場の活動を
減らさないとダメです。
これは、絶対です。
現場の活動が好きで
ずっと続けている社長は、
どうしても経営がおろそかになるので、
外部環境の変化に応じた
中長期的な対応が弱くなり、
大きな成長を遂げることが
難しくなります。
もし、どうしても現場の活動を
ずっとやり続けたいというのであれば、
経営のできるNo,2に
経営活動を振りましょう。
そのNo.2を現場の活動から離して
現場負担を減らした上で、
経営活動にかじを切ってもらってください。
もし、社長自身が経営活動を
担うのであれば、現場活動の負担を
少しずつ減らしていきましょう。
そのためには、社長の現場活動のフローを
細分化して文字化してみてください。
そして、各フローの中から、
他者に振れるものをどんどん
振っていきましょう。
必要であれば、仕組みを変えていきましょう。
こうしてできた時間の中で、
今後の会社をどうしていくかの戦略作り、
数字を把握するための仕組み作り、
管理者を育てる組織作りを
行っていって下さい。
あなたは、現場活動を減らして経営活動を行っていますか?
続きはまた次回。
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●●今週の深海奥義●●
・現場活動から経営活動へ!
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