代表経営コンサルタント 宮川 壮輔
“新製品のコンセプトを考えたんだけどどうやって価値を上げていけば良い?”
“新製品を構想したんだけどどうすれば付加価値を上げられる?”
今回は、そんな中小製造業の社長のための
お話しです。
新製品のコンセプトや構想の段階ですので、
まだ実際の開発や設計に着手していない
段階ですね。
頭の中で、“こんな製品を作りたい”
ということが湧いてきたという状態。
この状態で、付加価値を上げるためには、
どうすれば良いんでしょうか?
以下の2つの方向で思考を深めて
いって下さい。
(1)設計的価値
(2)機能的価値
まずは、(1)設計的価値について。
これは、新製品を物理的に
実現させるプロセスで重要になってきます。
新製品を実際に製造して、
市場に投入することは
事業として非常に重要ですね。
なので、当然のことながら、
とても重要ではあります。
しかし、今まで見たことも
聞いたこともないような概念の
新製品であれば、
付加価値を上げられますが、
今までの製品の延長上にあるような
新製品の場合、
このプロセスで付加価値を上げるのは、
結構難しいですね。
例えば、ある装置Cを作ろうという場合です。
装置Cというのは、
既存の装置Aと、既存の装置Bの要素を
合わせたような装置だとします。
確かに、今まで、このような要素が合わさった
装置は存在していませんでした。
ですので、この装置Cの新規性はありそうです。
でも、このプロセスにおいては、
装置Cを実現するために、
既存のどのデバイスやパーツを
選択して組み合わせれば、
各要素を一体として実現できるか、
という設計的な取り決めがメインです。
すなわち、最適なデバイス選択と
プラスアルファですね。
このような場合、やはり
付加価値を上げるのは難しいです。
ただし、プラスアルファの部分に着目して
組み合わせではない創造性が
あるなら付加価値を上げられるかも
しれません。
次いで、(2)機能的価値です。
これは、新製品の機能を決める
プロセスで重要になってきます。
既存の装置Aと装置Bの要素を
併せ持つ新装置Cというだけでは、
付加価値のアピール度は弱いですね。
そのような新製品Cを前提として、
では、どのようなユーザーのニーズに
応えるのか、を付加していきます。
ユーザーのこんなニーズに応える
機能が付いてますよ、とか、
この部分によってユーザーが
こんなメリットを享受できますよ、
といった機能的価値を
付加していきましょう。
もちろん、いたずらに機能を増やしても
コストが上がるだけですね。
そうではなく、あくまでもユーザーが
欲する機能や構造を
付加することが重要です。
そのためには、ユーザー視点による
問題点をたくさん出すことが
次のステップとして重要ですね。
あなたは、機能的価値について思考を深めていますか?
続きはまた次回。
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●●今週の深海奥義●●
・機能的価値に着目しよう!
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