代表経営コンサルタント 宮川 壮輔
“理念が大事っていうのは分かるけど本当にそんなに大事なのか?”
“ウチにも理念ってあるけど、別に大して影響はないよな”
今回は、そんな中小製造業の社長のための
お話しです。
売上2~3億円の中小製造業が、
さらなる成長を遂げるためには、
組織作りがとても重要になります。
では、組織を作るとはどういうことか?
組織を作るというのは、
理念と仕組みを融合させる、
ということです。
今回のテーマは理念。
理念で重要なことは、
以下の3点です。
(1)本気の理念を作る
(2)浸透行動を設計する
(3)浸透行動を実施&改善する
まずは、(1)本気の理念を作るについて。
理念というのは、会社の存在理由であり、
現状の外側にあるゴールのことです。
理念を作る上では、
単なるお題目ではなく、
魂の入った本気の思い、
であることが重要です。
社員がとある到達点に向かって
ベクトルを合わせて行くためには、
ゴールが明確でないと無理です。
つまり、社長が思い描くゴールを明確にして、
それを明文化することが第一歩ですね。
でも、普段から未来のことを深く考えて
いないと、なかなか未来のゴールを
鮮明に描くことは難しいです。
本気の理念を作るためには、
3~6ヶ月くらいは見ておいた方が
良いですね。
それから、(2)浸透行動を設計するについて。
理念というのは、
現状の外側にあるゴールですから、
明文化しても、抽象度が高い表現になります。
なので、他者からそのフレーズを
見ても、意味合いはスカスカなんですよね。
社長本人にとっては、そのフレーズの
合間を埋めるような思いや信念が
詰まってるのですが、他者からは
どうしても分かり難い。
ですので、理念を作って終わりではなく、
社長は、理念フレーズの合間を埋める
説明を定期的に行っていく必要があります。
言葉の意味を説明したり、
なぜこのフレーズなのかを
繰り返し繰り返し徹底的に説明する
ということです。
さらに、理念は抽象的なので、
なかなか現実の行動には落としにくいです。
ですので、理念を体現するための行動が
クリアになっていくような施策が必要です。
つまり、理念が浸透するような施策を
設計するということですね。
例えば、理念について
ディスカッションする場を設けて、
どういう行動が理念に適っているかを
話し合ったり、
社内SNSで理念行動について、
コメントし合ったりするような
行動を設計してください。
これをやればOKというよりも、
会社によって最適なやり方は
いろいろ異なるので、
最初はトライ&エラーでやってみる、
という意識が必要です。
そして、(3)浸透行動を実施&改善するについて。
上述したように、浸透行動は会社や
社員によっても最適解が異なります。
ですので、浸透行動を実施した後、
改善する仕組みも考えておいて下さい。
実行と改善を繰り返していって、
ようやく最適解として定着していきます。
それまでに、年単位の時間がかかることも
あります。
すぐに効果が出るわけではなく、
少しずつ、まとまりが出てくる、
という意識を持って継続するように
してください。
理念の浸透は、
大企業ではさほど重要ではありませんが、
中小製造業が令和の時代に
飛躍するには、非常に重要な
要素となります。
焦らずに継続して取り組んでいってください。
あなたは、理念行動を実施して改善していますか?
それでは、また次回。
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●●今週の深海奥義●●
・理念行動の実施と改善!
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