中小製造業の社長が出張販売で売上と利益を上げるには?

2022.11.1

代表経営コンサルタント 宮川 壮輔

“出張販売しても売上が上がらないし利益も出ない”

“出張販売の現場で営業担当がしっかりと販売してくれない”

このような悩みを抱えている
中小製造業の社長は多いですよね。

今回は、中小製造業の出張販売における
売上アップ・利益アップのお話しです。

営業担当が、外に出向いていって
スポット的に販売するケースがありますね。
例えば、イベントごとでの出展などです。

このようなとき、どのように売上や利益を
上げていけば良いのでしょうか?

はい、以下の2つです。

(1)案件単位での予実管理
(2)現場での販促活動

まずは、(1)案件単位での予実管理。
出張販売は、案件ごとに利益を
出さなければイケません。
でも、原価、利用料、人件費、
交通費などの費用が
複数にわたっていて、
気を付けないと、
採算が見えにくくなります。

アルバイトを雇って
みんなで何とかやりくりして、
終日大忙し。
でも、実は全体で赤字でした、
なんてことでは、本末転倒。

これを避けるためには、
まずは、管理者にしっかり
予算を立てさせてください。

予算を立てるには、
“損益分岐点”の考え方を
取り入れるようにしてください。

1出展ごとに、人件費や交通費などの
固定費は事前に分かるはずです。
まずは固定費を1出展ごとに
見積もってください。

それから、原価や利用料などの
変動費ですね。
これは、売上との比率でOKです。
例えば、原価率50%などですね。

固定費と変動費率が分かれば、
損益分岐点売上高が分かります。
つまり、利益と経費がトントン
になる売上ですね。

この損益分岐点売上高を
1出展ごとに事前に算出するように
してください。

さらに、獲得すべき目標利益額を
1出展ごとに事前に決めましょう。
そうすれば、目標売上高が
算出できます。

これによって、
・損益分岐点売上高
・目標売上高
・目標利益額
が算出できました。

これらを予算として、
事前に確認させるように
してください。


それから、(2)現場での販促活動。
まずは、売上の方程式を立てます。

・売上=客数×客単価

ここから派生して、
現場の状況に応じて客数などを
さらに複数の要素に分解してください。

それらの要素をさらに
目標数字としましょう。
そして、それら目標数字を
達成するための施策を事前に
考えさせてください。

その場で売り切りなのか、
後日のアプローチも可能なのか等
によって、施策は変わってきます。

基本的には、
自社製品のコンセプトを考えて、
チラシに表現したり、
カタログやパンフレットにして
販促グッズを整えましょう。
それから、当日は、誰に対して、
どういう言葉で、何人にアプローチ
するか、などを事前に決めてください。

そして、出張販売が終わったら、
目標の隣りに必ず結果を
入力させてください。
そして、振り返りの会議を
行ってください。

目標通りにいったのなら、
なぜ目標通りにいったのか?
次回もこのやり方を回していけるのか?
などを考えさせます。

もちろん、目標通りにいかなかったのなら、
なぜダメだったのか?
どうすれば良かったのか?
次はどうすれば良いのか?
について考えさせてください。

このような予実管理と販促施策を
繰り返していけば、
出張販売での売上アップや利益アップを
実現することができるようになります。


 あなたは、出張の前後で計数による予実管理を行っていますか?


続きはまた次回。

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●●今週の深海奥義●●

・計数で予実管理せよ!

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