代表経営コンサルタント 宮川 壮輔
“これから利益率を高くして年商10億円を達成していきたいんだけど何が必要?”
“コロナ禍からの回復に乗ってこれから成長していきたい”
今回は、そんな中小製造業の社長のための
お話しです。
年商で言うと2~3億円の中小製造業が
高収益10億円企業に成長するためには
どうすれば良いのでしょうか?
“そんなの業種や会社によって
違ってくるんじゃない?“
と思う人も多いでしょう。
確かに、そういう面もありますね。
しかし、何ごとも抽象度を上げていけば、
共通項を見い出すことができます。
つまり、高収益10億円企業に
成長するために備えるべき
共通項目というのはあります。
では、どんな項目があるんでしょうか?
はい、次の6点を磨いてください。
(1)商品の力
(2)商品を売る力
(3)商品を守る力
(4)仕組みを作る力
(5)財務を安定させる力
(6)マネジメントする力
まずは、(1)商品の力。
商品の力というのは、
ニーズのある魅力的な商品が
あるかどうか、という点です。
商品力が低いと、残念ながら、
高収益10億円企業に成長させることは
難しいです。
ただし、請負加工業の場合、
Q(品質)とD(納期)は、商品力に
含まれます。
もし、魅力的な商品がない場合、
これから売るべき商品の企画開発から
進めてください。
次いで、(2)商品を売る力。
これは、販売力のことです。
とても重要な力ですね。
商品を売る力がないと、
高収益10億円企業には慣れません。
アナログでもデジタルでも良いので、
仕組みによる販売力を磨いてください。
次に、(3)商品を守る力。
これは、競合他社がマネできない
ようにする力です。
競合他社がマネできるとなると、
価格競争になりますから、
高収益な10億円企業になるのは
難しいですね。
競合他社がマネできないと言えば、
特許などの知財権がありますね。
しかし、模倣防止のためには、
必ずしも知財権が必要な訳では
ありません。
むしろ、知財権が果たす役割の方が
小さいと認識しましょう。
知財権以外でマネできないように
するには、一つ一つの模倣防止ピースが
必要です。
1つではなく複数のピースです。
例えば、ブランド、実績、賞、ストーリー、
顧客との繋がり、教育、仕組み等、
目に見えないピースを一つ一つ積んでいき、
少しずつ高い障壁を築いていきましょう。
それから、(4)仕組みを作る力。
これは、とても重要ですね。
年商2~3億円と10億円とでは、
社内でさばく物量が違ってきます。
したがって、これら物量をさばくための
安定的な仕組みが不可欠。
このような仕組みを作るためには、
仕事を設計し仮説を作って実行し、
改善を続けていく、という継続が
必要です。
急成長に人材が追いつかず、
質が低下して売上が低下する、
ということはよくあること。
人材を育てるというより、
仕組みを育てていくようにしてください。
さらに、(5)財務を安定させる力。
売上が拡大すると、
運転資金も増大します。
財務を軽んじていると、
売上が上がっているのに
キャッシュがなくて、
黒字倒産なんてこともあり得ます。
そうならないようにするためにも、
月次決算と、資金繰り予定表を
活用する仕組みを作って下さい。
そして、キャッシュが不足する事態を
早めに察知して、
コストカットや資金調達など、
早めに手を打つようにしてください。
最後に、(6)マネジメントする力。
これは、計画を作って実績を把握し、
PDCAを回していく力です。
これによって、事業上の変化の芽を
早めに察知して、
早めに手を打つようにしてください。
以上の6つの項目を磨いていけば、
高収益10億円企業に成長することは
可能です。
あなたは、6つの共通項目を磨いていますか?
続きはまた次回。
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●●今週の深海奥義●●
・6つの項目を磨こう!
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