代表経営コンサルタント 宮川 壮輔
前回、自社製品や技術などを
見える化する方法について
お話ししました。
中小製造業の社長が自社製品を見える化するにはどうすれば良いの?
見える化する対象は、
以下の2つに分かれましたね。
・見えるもの
・見えないもの
今回は、“見えないもの”に
ついての見える化のお話しです。
そもそも、肉眼で見えない訳ですから、
“見えるもの”を見える化するよりは、
レベルが上がります。
そのまま見せることはできませんので、
工夫が必要になりますね。
つまり、創造することが必要です。
しかし、見せるための結果物(媒体)
は変わりません。
以下の結果物に表現します。
・文字
・写真
・映像
・図表
では、見えないものをどうやって
上記結果物として表現すれば
良いのでしょうか?
もちろん、唯一絶対の正解が
あるわけではありません。
理念、社風、社員のスキル、
製品の特徴などによっても
見せ方は異なってきます。
私は、コンサルの現場では、
“流れ”と“2つの切り口”という
思考の型を使って、
社長や社員に考えてもらいます。
“流れ”というのは、
製品の提供の流れです。
新製品を企画開発して、
製造して販売するまでの流れや、
材料を預かって加工して
提供するまでの流れですね。
この流れを時系列に分割して
並べてもらいます。
例えば、以下の流れがあるとします。
・材料
↓
・製造
↓
・販売
↓
・顧客
そうしたら、各ステップごとに、
2つの切り口で考えてもらいます。
2つの切り口とは、
・ヒト
・モノ
です。
例えば、「材料」について
考えてみましょう。
「材料」をヒトの観点から
見える化できないか?
これは、例えば生産者ですね。
貴社が食品メーカーであれば、
その材料を育てている農家の
方々の顔を見せることができますね。
もちろん、動画も良いです。
そして、モノの観点。
材料をモノとして見える化できないか?
例えば、北海道米、京漆器、
新潟県燕市生まれ等を
ロゴや写真等で表現する。
また、材料として食の安全が
求められるのであれば、
国産の表記をしたり、
無農薬やアレルゲン情報を
自社サイトに表示したりして
パッケージにはQRコードを
表示する。
etc。
次に、「製造」に関して、
ヒトやモノの観点から
見える化できないか考えてみましょう。
ヒトの観点からは、
製造に係わる社員の人とナリを
画像や動画でアップしたり、
朝礼の様子や製造加工の様子を
動画でアップしたりすることも
ありますね。
また、モノの観点からは、
例えば工場の清潔さが求められるなら、
工場見学ツアーや
バーチャル工場見学などが
あるでしょう。
もちろん、ホームページ上でも
写真や動画で表現することは
できますね。
このように、“流れ”と“2つの切り口”
という思考の型を使って、
何をどのように表現するのか、
アイデアをたくさん出してください。
最終的には顧客が求めているか
どうかが重要ですが、
最初は数を出すことを優先して
ください。
そして、貴社の理念に沿って、
かつ顧客が欲する情報を
積極的に開示してください。
あなたは、見えないものについて思考の型を使ってアイデアを量産していますか?
続きはまた次回。
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●●今週の深海奥義●●
・思考の型でアイデアを創れ!
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