中小製造業の社長がネット販売を強化していくためには?

2022.10.18

代表経営コンサルタント 宮川 壮輔


中小製造業が、ネット販売を始めようと
する流れが増えてますね。

初めてネット販売を始めようとする場合、
マクロ的な視点で、
ネットにおける市場規模をざっくりと
把握しておくことは大切です。

今回は、ネット販売市場の市場規模
に関するお話しです。

まずは、物販系のECの市場規模は、
次のとおりです。

・2021年:13兆2,800億円
・2020年:12兆2,300億円
・2019年:10兆円

https://www.meti.go.jp/press/2022/08/20220812005/20220812005.html

直近2021年の前年比は、
8.6%の増加です。
全体の物販系のEC市場規模は、
毎年10%前後増加している、
という点は、ぜひ認識しておいて下さい。

売上の大きい商品分類としては、
トップ4が、ざっと以下のとおりです。

(2021年)
・食品、飲料、酒類:2兆5千億円
・家電他:2兆4千億円
・衣類、服装雑貨:2兆4千億円
・家具、生活雑貨:2兆2千億円

食品関連が大きいんですね。
ちなみに、食品関連売上の
前年比は、14%増となっています。
食品をネットで買うということが
受け入れられてきて、
おそらく今後も増えると思います。

一方、小売業の全体の売上は、
2021年で約150兆円です。
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/kako/20220414minikeizai.html

前年比で1.9%増加です。
ECの増加率よりは圧倒的に低いです。

チャネル別に見ると、
次のとおりです。

・スーパー:15兆円
・コンビニ:11兆円
・ドラッグストア:7兆円
・百貨店:5兆円

ECの販売額は、
スーパーよりは低いものの、
コンビニより上なんですね。
なお、スーパーの増加率は、
前年比-0.3%で、
コンビニの増加率は、
前年比1.3%です。

となると、おそらくあと2~3年で
EC販売額が、スーパーの売上げを
越えることになるでしょう。

日本では、人口減少による
市場縮小もあり、
中小製造業にとっては、
競争が激化していきますが、
ネット販売を活用すると、
チャンスはあり得ます。

また、ネット販売というと、
大きな選択肢が以下の2つあります。

・モール
・自社EC


モールでいうと、国内では
以下が3強です。

・楽天:4兆円
・Yahoo:3兆円
・Amazon:2兆円

中小製造業が自社製品を
ネット販売する場合、
モールへの出品というのも
検討の余地はあります。
集客力が圧倒的ですからね。
ただし、モール内での競争が激しい、
というのがデメリットです。

その場合、自社ECサイトを作って
販売していくことになります。
この場合、どうしても集客力が
弱いので、販促力と商品力が
必要ですね。

最後に、スマホ経由の物販を見てみると、
スマホ費率は2015年から右肩上がりに
上がっていて、2021年で52.2%と
なっています。
物販系EC売上13兆2,800億円のうち、
約7兆円がスマホ売上ということです。
このスマホ費率もこれからも増えていく
と思います。

つまり、物販系で特にBtoCとなると、
スマホ対策が必須となります。
スマホで使われるとなると、
SNS対策も必須ですね。

これからのBtoC中小製造業は、
ネット販売事業をぜひ検討してください。
そして、ネット販売事業を
強化していく場合、PCだけでなく、
スマホ対策が重要で、
SNSの活用が必須となってきます。


あなたは、スマホ対策とSNS活用を行っていますか?


続きはまた次回。

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●●今週の深海奥義●●

・SNS活用は不可避!

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